「XROP」は物流容器の循環型運用に必要な3つのサービスを加盟社に対し提供します。
①共通IT基盤:X-Web(クロスウェブ) サービス
企業間における物流容器の共同利用・運用をサポートするWebアプリケーションサービスです。共通の拠点マスタとユーザIDを使用し、DXを実現する多様なソリューションと連携します。 入出荷や在庫管理はもちろん、貸出や返却のオーダーや利用者管理など企業を超えた物流容器の共同利用・運用に必要な機能が一式揃っています。
②人的リソース:X-Support(クロスサポート) サービス
各種手続き等のデジタル化により高品質なサポートを提供します。 標準運用に適合している加盟サービスのため、ご利用者様の問い合わせ対応サービスを提供企業の垣根を超えて一括してご提供いたします。
③輸送力:X-Logi(クロスロジ)サービス
回収・納品の運送サービスおよび貸出・返却・保管・メンテナンスなどのデポサービスです。レンタル利用のコスト削減と利便性向上が可能です。
「XROP」は上記のサービスを提供することで、次の物流の課題に取り組んでいきます。
物流課題①:物流業界における労働力不足の深刻化とパレット輸送への影響
物流業界では労働力不足が深刻化しています。
この状況はパレット輸送という解決策の需要を増大させる一方で、新たな課題を生み出しています。
パレット輸送は、一つのパレットを複数の企業が連続して使用すること(一貫パレチゼーション)で、人手が必要な作業を大幅に減らすことで、労働時間の短縮や過重労働の軽減が可能となります。そのため、労働力不足が深刻化する中でパレット輸送への需要が高まっています。
しかし、パレット輸送の拡大はパレットだけでは実現しません。パレット管理の仕組みや空パレットの回収プロセスの構築が必要となるからです。多数の企業がつながりあう物流において、個々の企業がしくみやプロセスを構築することは困難です。
深刻化する物流業界の労働力不足に対してパレット輸送の促進が望まれるなか、運用のためのスキームを構築することの難しさが課題として認識されています。
物流課題②:物流現場における多様なパレット取り扱いの課題
物流現場では、現在、様々なレンタルパレットが同時に扱われていることが一般的となり、これが新たな負荷を生み出しています。その主な原因は、各パレットがそれぞれ独自の運用方法を必要とすることにあります。
業界大手のJPRとuprが推進するレンタルパレットの普及により、物流現場ではこれら両社のパレットが同時に取り扱われるシーンが増えています。この結果、物流現場では両社のパレットをそれぞれ適切に返却するための手間や、複数のシステムへの入力による煩雑さが増大しています。
また、両社のパレットだけでなく、他の所有者の様々な仕様のパレットも存在します。多種多様なパレットそれぞれに対応するための管理方法や手順が異なるため、業務の複雑性はさらに増しています。
これらの課題は、パレット輸送の拡大とともに解決すべきものであり、それが達成されなければ、物流業界の効率化や生産性向上に影響を及ぼす可能性があります。
物流課題③:物流業界におけるデジタルトランスフォーメーションの必要性
現在、物流業界は生産性の向上と持続可能な物流の実現のため、デジタルトランスフォーメーションを進めています。このデジタル化の一環として、貨物のユニット化が重視されています。
具体的には、パレットなどを利用して貨物を一定のユニットにまとめ、効率的な輸送と保管を可能にするという取り組みです。 また、物流情報のデジタル化も求められています。企業間で物流情報を共有することで、全体の物流フローの透明性を向上させ、調整作業の効率化等を図ることができます。
さらに、デジタル化された情報を様々なソリューションに連携することで、より高度な最適化が可能となります。物流のデジタルトランスフォーメーションは、業界全体の競争力を高め、持続可能な物流の実現に向けたステップとして重要視されています。