サービス開発・提供

《目的》

パレットをはじめとする物流容器の循環型運用に必要なサービス基盤の提供により、サービス利用者のコスト削減や業務負荷軽減を実現します。また、加盟社の募集およびサービスの拡充を図ることで、物流DX・ホワイト物流への対応に寄与します。

《背景》

物流業界では、労働力不足の問題に対処するため、レンタルを活用したパレット輸送の利用が拡大しています。しかしながら、異なるレンタル事業者のシステムや多種多様なパレットの存在が煩雑さを招き、運用の複雑化が予見されています。 この課題に対処するために、パレットのサイズの適正化及び運用方法の標準化と、物流業界全体のデジタルトランスフォーメーションが必要不可欠となっております。 この共通の認識を有する日本パレットレンタル株式会社(以下JPR)とユーピーアール株式会社(以下upr)は、運用方法の標準化に向けての協力体制を強化する一環として、X-Rental Open Platform(以下XROP)の開発と運営を共同で推進することを決定いたしました。 レンタルパレット業界の大手2社であるJPRとuprが連携することで、レンタルパレットの効率的な利用が促進され、物流の労働力不足を緩和し、業界全体の生産性向上に貢献します。

概要

XROPは、パレットなどリターナブル循環物流容器をレンタル提供する企業やシェアリング提供する企業が、それぞれの顧客に提供する機能を共有する基盤サービスです。 利用者の視点では、複数の事業者共通のインターフェースとなります。

  ●提供するサービス
   ①共通IT基盤:X-Web(クロスウェブ) サービス
   ②人的リソース:X-Support(クロスサポート) サービス
   ③輸送力:X-Logi(クロスロジ)サービス

  ●想定するXROP加盟社  
   ・循環物流容器のレンタル事業者や自社保有運用事業者

サービスの利用者にとっての価値

標準化されるパレット運用が、持続可能な物流の構築に役立ちます。

これからパレット輸送を考える企業にとって

  • 労働生産性の向上:パレット輸送の拡大により、手作業が大幅に減り、人手不足を軽減できます。
  • パレット管理の負担最小化:XROPはパレットの管理や回収プロセスを簡素化し、新たに発生する負担を最小化します。
  • システムの統一による管理の効率化:XROPは、異なるパレットの運用を一元化し、物流現場での混乱と手間を減らします。
  • スケーラビリティ:XROPはスケーラブルで、企業が成長し、物流のニーズが変化しても対応可能です。
  • データドリブン型意思決定の支援:システムがデジタル化されることで、物流データが容易に収集、分析可能となり、データドリブン型の意思決定を支援します。
  • サステナビリティ:パレットの適切な管理と再利用により、廃棄物の減少と環境負荷の軽減が可能となります。

すでにJPR、uprのサービスを利用している企業にとって

  • 管理効率の向上:XROPは、複数のパレットの運用方法を一元化し、管理を効率化します。各パレットレンタル事業者毎の独自の手順やルールがなくなります。
  • 運用コストの削減:一つのシステムで複数のパレットの管理が可能になるため、労務時間を含めた運用コストを削減することができます。
  • 不要なコストの抑制:一元化された管理システムにより、パレットの返却ミスや遅延などによる不要なコストの支出を防ぐことができます。
  • スケーラビリティ:XROPはスケーラブルで、企業が成長し、物流のニーズが変化しても対応可能です。

今後XROPに参画する加盟社にとっての価値

利用者にとってパレット輸送がしやすい環境が生まれます。また自社の特色を生かした提案に注力できるようになります。

  • パレット輸送の利便性向上による新たなビジネス機会の創出:XROPの導入により、パレット輸送がより推進しやすい環境が生まれます。これにより、パレットを用いた物流を積極的に採用する企業が増えることで、新たなビジネス機会の創出ができます。
  • 企業独自の提案力強化:XROPは、物流全体を共通のプラットフォームで管理することを可能にします。これにより、各企業はシステム開発に投じる時間や費用を大幅に削減でき、自社の特色を活かした製品開発や営業活動に注力できるようになります。
  • コスト削減:共通のシステムを利用することで、自社で独自のシステムを開発する必要がなくなります。
  • ビジネスの迅速なスタート:既存の共通システムを利用することで、新規ビジネスの立ち上げ時間を大幅に短縮できます。

XROPが物流業界に提供する価値

パレット輸送と、パレット輸送を基盤にしたDXを実現し、持続可能な物流の構築に貢献します。

  • 労働生産性向上と業務負担軽減:パレット管理と輸送の労働力を大幅に節約でき、また重労働を軽減できる可能性があります。
  • プロセスの統一化と管理の最適化:システムを通じて多様な物流容器の運用手順を一元管理することで、業界全体の業務プロセスの統一化と運用の効率化を図ることが可能です。
  • デジタルトランスフォーメーションの加速:貨物のユニット化と物流情報の共有により、デジタルトランスフォーメーションが進行し、物流の最適化と透明性が向上します。これにより、全体的な業界の競争力向上と持続可能な物流の実現に貢献します。
  • サービス品質の向上:システムを通じた効率化と最適化により、物流業界全体のサービス品質が向上し、エンドユーザーの顧客満足度が向上する可能性があります。
  • 物流のサステナビリティの推進:パレット輸送の拡大は、結果的に物流のサステナビリティの実現に貢献します。
  • 新規ビジネスチャンスの創出:XROPは、物流業界内で新たなビジネスモデルや収益源の創出を可能にします。